2023-07-11
中古マンションを売却したあと、物件に欠陥や不具合が発覚すると、買主から損害賠償や契約解除を求められる恐れがあります。
そのようなリスクを回避するためには、「インスペクション」が有効です。
そこで今回は、中古マンションを売却する際に実施する「インスペクション」とはどういうものなのか、その概要やメリット・デメリットについて解説します。
南森町、大阪天満宮、天神橋筋商店街、天満といった北区エリアで中古マンションの売却をご検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
\お気軽にご相談ください!/
目次
まずはインスペクションの概要について解説します。
インスペクションとは、建築士や住宅診断士といった専門家が、住宅の調査をおこなって評価する「住宅診断」のことです。
具体的には、以下のような箇所を調査します。
上記のような箇所を、目視や一般的に普及している機器を使用して調査し、住宅としての品質を評価します。
インスペクションによって物件の状態を把握したうえで売り出すことで、買主に安心感を与えます。
その結果、中古物件に対する不安を取り除き、中古住宅の流通の活発化に繋がるのです。
中古住宅の流通を活発化させることは、社会問題となっている空き家の増加を食い止めることにも繋がることから、国もインスペクションの実施を推奨しています。
インスペクションは、中古住宅の取引が盛んな欧米では、以前から活発に実施されていました。
日本では、国が2013年にガイドラインを策定し、2018年に「宅地建物取引業法」を改正したことによって、最近はインスペクションの利用が重要視されています。
インスペクションが重要視される理由としては、国が不動産会社に対して、売主と買主へのインスペクションに関する説明と利用促進を義務付けたことが挙げられます。
さらに2020年の民法改正によって、「瑕疵担保責任」から「契約不適合責任」へと変更されたことも、インスペクションが重要視される理由の1つです。
契約不適合責任とは、売却後に契約内容とは異なる瑕疵(欠陥や不具合)が発覚した際に、売主が買主に負うべき責任のことです。
契約不適合責任を回避するためには、まず売却したい住宅の状態を把握し、その内容を契約内容に盛り込むことが大切なポイントになります。
そのためにインスペクションは有効な手段であることから、今後ますますインスペクションの重要性が高まるといえます。
▼この記事も読まれています
不動産売却の方法の1つ!即時買取のメリットや向いているケースとは
\お気軽にご相談ください!/
インスペクションは、中古マンション売却時に、物件の状態を把握するための有効な手段であることを前章で解説しました。
では実際にインスペクションを実施すると、どのようなメリットが得られるのでしょうか。
インスペクションで得られる3つのメリットについて解説します。
前章でも解説しましたが、中古マンションの売却では「契約不適合責任」に注意する必要があります。
中古マンションには、どのような瑕疵が潜んでいるかわかりません。
物件の状態を把握しないまま売却すると、あとで瑕疵が発覚した際に売主は契約不適合責任を問わる恐れがあります。
しかし、インスペクションによって物件の状態を把握しておけば、その内容を売買契約書に明記できます。
つまり、売主が契約不適合責任を問われるリスクが減り、安心して売却できる点がインスペクションの大きなメリットです。
インスペクションを実施すると、物件の状態を把握できるだけでなく、補修の方法や費用のアドバイスを受けられます。
補修せずに、そのままの状態で契約書に記載して売り出すことは可能です。
しかし、補修したうえで売り出すほうが、売主と買主の双方が安心して取引できるため、売却にも繋がりやすくなります。
既存住宅売買瑕疵保険とは、国土交通大臣が指定した保険機関(住宅瑕疵担保責任保険法人)が提供している保険です。
既存住宅売買瑕疵保険に加入していると、物件を売却したあと、保険の対象となる瑕疵が発覚した場合に、保険金から修繕費を支払うことができます。
ただし、この保険への加入には、インスペクションに合格していることが条件です。
つまり、インスペクションに合格して既存住宅売買瑕疵保険に加入しているという付加価値を与えて売り出すことで、早く良い条件で売却できる可能性が高まるのです。
▼この記事も読まれています
不動産買取でよくあるトラブルとは?解決策や回避方法について解説!
\お気軽にご相談ください!/
前章では、インスペクションで得られる3つのメリットについて解説しましたが、売主が知っておくべきデメリットも存在します。
そこで最後に、インスペクションを実施する3つのデメリットについて解説します。
中古マンションでインスペクションを実施するためには、5万円程度の費用がかかります。
ただしこれは、目視で確認できる範囲でおこなう、一般的な調査にかかる費用です。
「床下」や「小屋裏」まで侵入して調査をおこなう場合や、特殊な機器を用いた調査などを追加で依頼する場合は、オプション料金が発生します。
したがって、売却時に費用をかけたくないという方にとってはデメリットだと感じるかもしれません。
物件の広さや調査内容によって異なりますが、調査にかかる時間は、1~3時間程度です。
ただし、インスペクションを依頼してから実際に実施されるまでに1週間程度、実施後に報告書を受け取るまでに1週間程度かかるのが一般的です。
つまり、依頼してから報告書を受け取るまでに合計2週程度かかることになります。
安心して中古マンションを売り出すために、インスペクションは売却前に実施するのがおすすめです。
しかし、売却を急ぐ方にとっては、売却前に時間を要する点がデメリットだといえます。
インスペクションを実施した結果、瑕疵が見つかることも珍しくありません。
瑕疵について買主の合意を得たうえで契約書に記載し、そのまま売却することは可能です。
しかし、早く好条件で中古マンションを売却するためには、インスペクションに合格することが大切です。
インスペクションに合格して既存住宅売買瑕疵保険に加入することで物件の価値が高まり、より好条件での売却が望めます。
したがって、インスペクションで瑕疵が見つかった場合は、補修して再検査を受け、合格したうえで売り出すことをおすすめします。
ただしその場合は、補修費用が発生します。
売却前に補修費用を捻出しなければならない点はデメリットですが、安心・安全な取引をおこなうためにも、積極的にインスペクションの実施を検討しましょう。
▼この記事も読まれています
不動産売却が不安な方におすすめ!買取保証のメリットと条件について解説
中古マンションは、インスペクションを実施して物件の状況を把握したうえで売り出すことで、売主と買主の双方が安心して取引できます。
また、インスペクションに合格すると物件の価値が高まるため、ぜひ積極的にインスペクションを実施して、早期売却・高値売却を目指しましょう。
「ジョージ不動産」は、南森町、大阪天満宮、天神橋筋商店街、天満といった北区エリアで中古マンションの売却をサポートしております。
大阪市の不動産売却のことなら、マンション売却にも強いジョージ不動産にお任せください。
インスペクションの実施についてもご相談を承りますので、中古マンションの売却をご検討の際は、ぜひ弊社までお気軽にお問い合わせください。
この記事のハイライト ●投資用マンションは、入居者がいる状態のまま売却することができる●入居者に売却の許可を得る必要はなく、賃貸人変更通知書で報告する●賃貸中の場合は買主が...
2022-08-30
この記事のハイライト ●マンションの売却は住みながらでも可能 ●住みながらの売...
2023-02-07
マンションを売却する際には、購入希望者が実際にお部屋を見学しにやってくる「内覧」があります。 内覧はマンションを売却するうえで重要なイベントとなるため、売主は売却を成功させるためにも事...
2023-02-08
中古マンション売却を成功させるためには、まず物件に興味を持ってもらうことが大切ですが、その際には不動産会社が作成する「マイソク」が重要なポイントになります。 今回は、中古マンション売却時...
2023-04-18